川端康成の中編小説「眠れる美女」を舞台化した現代オペラ作品「House of The Sleeping Beauties~眠れる美女~」が、2016年に日本で初上演されます。
本作品は、ゲントの制作プロダクションLOD、アントワープのToneelhuisおよびブリュッセルのLa Monnaie / De Munt が共同制作したもので、2009年の初演以来、ヨーロッパ各都市を巡回し、高い評価を得ました。この度、本作のプランナーであるギイ・カシアス(Guy Cassiers)とクリス・デフォート(Kris Defoort)が来日し、作品について、そしてベルギーにおける現代オペラ作品の制作について、オープン・レクチャーを行います。
日時:2015年7月9日 (木) 18:30 ~ 20:30 (18:00 開場)
会場:江戸東京博物館 ホール
ギイ・カシアス(Guy Cassiers)
(演出家 /「House of The Sleeping Beauties ~ 眠れる美女 ~」台本・演出)
1960年アントワープ出身。ヨーロッパで最も革新的なシアター・メーカーのひとり。アントワープ芸術アカデミー でグラフィックデザインを学んだことが、彼の演出スタイルに大きな影響を与えている。常に舞台からある程度の距離を置くことで、独自の表現方法を創造し、文学(言葉)と新しいメディア(映像)の融合による、演劇の再定義を試みる。
1997年、これまでの取り組みが称えられ、フランダース批評家協会からThersite賞が贈られたのをはじめ、ベルリン・フェスティバルのアムステルダム賞(2004年)、ヨーロッパ・シアター賞(2009年)など、数々の賞を受賞。1998年よりthe Ro theatre 、2006年よりToneelhuisの芸術監督を務める。手掛けたオペラ作品は、世界各地の著名な劇場にて上演されている。
クリス・デフォート(Kris Defoort)
(作曲家 /「House of The Sleeping Beauties~眠れる美女~」台本・作曲)
ベルギー生まれ。リコーダー、古楽、ジャズ・ピアノ、作曲および即興を学び、その後ニューヨークへ渡り、ジャズ・ピアニストとしての活動を開始する。帰国後も卓越したセンスをもつピアニストとしてソロおよび自らのトリオでライブ活動を行うかたわら、LOD (ゲント)のレジデンスコンポーザーを務める。 現代音楽の分野でもピアノ曲や弦楽四重奏曲などを発表している。これまでオペラ2作品が上演されており、2作目が川端康成の小説「眠れる美女」を舞台化した本作品で、モネ劇場をはじめベネルクス3国、ドイツなどで上演された。