「ポール・デルヴォー展 夢をめぐる旅」

昨年7月から巡回を開始して、鹿児島、府中、下関、埼玉、岡崎と日本各地を回っている「ポール・デルヴォー展 夢をめぐる旅」が、現在、浜松市美術館にて開催中です。
ポール・デルヴォー(Paul Delvaux, 1897年ベルギー・アンテイ生まれ)は、両親の勧めで1916年ブリュッセルの王立アカデミーで建築の勉強を始めますが、その後美術科に入学して古典絵画を学びました。そして印象派的な作風や表現主義的な時代を経てデ・キリコやマグリットの作品と出会い、シュルレアリスム(超現実主義)と密接な距離を持つようになります。古代風の街や虚ろな瞳の女性たち、骸骨、列車、ランプなどを組み合わせた独自の幻想的な画風を確立し、ベルギーを代表する画家の1人となりました。
本展では、ベルギーのポール・デルヴォー財団の所蔵品を中心に、紹介される機会が少ない初期の作品からほとんど視力が衰えた最晩年の作品まで年代を追って紹介し、その軌跡をたどります。また、デルヴォーが多用した列車やランプ等のモチーフにも着目し、実際にデルヴォーが所有していた模型等もあわせて展示されます。出品作のうち半数以上が日本初公開となります。
本展終了後は、巡回の最終地である秋田へと向かいます。

浜松市美術館
2013年6月1日(土) ~ 7月15日(月)

秋田市立千秋美術館
2013年7月20日(土) ~ 9月1日(日)