17世紀バロック時代、ヨーロッパにその名をとどろかせていたベルギーを代表する画家ペーテル・パウル・ルーベンスは、1600年にイタリアへと向かいマントヴァ公爵の宮廷画家になります。8年間におよぶ滞在中にイタリア各地を訪れて古代から当時までの美術を学び、芸術的刺激を受けて画家として大きく成長をとげます。
イタリア滞在を終えアントワープに帰郷したルーベンスは、大規模な工房を設立して精力的に創作活動を行い、自作の版画に対する独占的版権を獲得して自らの構図を正しく普及させることにも努めました。
本展では、イタリア滞在の影響を示す作品を紹介するとともに彼の工房にも焦点を当て、助手たちがどのように制作を補助したのかを探ります。そして、油彩画の構図を再現した版画制作の取り組みについても明らかにするなど、さまざまな視点からルーベンスの多彩な芸術活動に迫ります。
世界各地から厳選した作品が集結して過去最大規模となる今回のルーベンス展には、約80点が展示され、そのうち約30点を占める油彩画のほとんどが日本初公開となります。
日本ではまだあまり知られていない巨匠ルーベンスの真髄を存分に堪能できる絶好の機会を、どうぞお見逃しなく。
東京を皮切りに、福岡県そして新潟県へと巡回します。
会期 2013年3月9日(土) ~ 4月21日(日)
会場 Bunkamura ザ・ミュージアム
会期 2013年4月28日(日) ~ 6月16日(日)
会場 北九州市立美術館 本館
会期 2013年6月29日(土) ~ 8月11日(日)
会場 新潟県立近代美術館