アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル(ローザス)、ジェローム・ベルそしてアンサンブル・イクトゥスが、マーラーの『大地の歌』最終楽章「告別」に挑戦。
アンサンブル・イクトゥスによりマーラー『大地の歌』の「告別」が演奏される中、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルがソロダンスで介入。そこにジェローム・ベルが割り込み、徐々に型破りな「告別」が展開します。美しくも破天荒な「3つの別れ」。
「3Abschied ドライアップシート(3つの別れ)」は、今年生誕150年を迎えたマーラーの大作『大地の歌』の中で最も長大な最終楽章「告別」を題材にした作品。中国の孟浩然と王維の2つの詩を元にしたこの楽章は、日本でもなじみ深い。ベルギーを代表するダンスカンパニー「ローザス」を率い、長年ダンスと音楽の関係を探り続けてきたアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルにとって、この楽章のダンス化は長年の夢だったが、今回コンセプチュアル・アーティスト兼振付家として世界中で活躍するジェローム・ベルとタッグを組んで、敢然とこれに挑戦した。
世界有数の現代音楽アンサンブル「イクトゥス」によるシェーンベルク編曲の室内楽版の演奏とメゾ・ソプラノの独唱に、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルのソロ・パフォーマンスが組み合わされて生み出された新たなる世界、それは従来にない意欲的かつ実験的な舞台となった。
昨秋来日公演したローザス「ツァイトゥング」では、古典と現代の3大作曲家バッハ、シェーンベルクそしてヴェーベルンの楽曲を用い観客の心に儚い感情を呼び起こした彼女が、奇才ジェローム・ベルと生み出した新たな境地。
ダンスファンだけでなく、クラシック音楽や現代音楽ファンも必見の舞台です。
各日公演終了後、ジェローム・ベルによるポストトークを行います。
撮影:© Herman Sorgeloos
場所 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール