日本の文化と建造物に造詣が深く、仁和寺、東寺、金閣寺など世界文化遺産を舞台にした作品を発表してきたダニエル・オスト(Daniël Ost)が、倉敷の歴史的建造物を花のアートで彩ります。会場となるのは、1971年に国の重要文化財に指定された「大原家本邸」、その隣に立つ大原家旧別邸「有隣荘」、そして多様なコレクションを誇る「大原美術館」の三ヶ所。
また今回は、オストの作品のみならず、通常は非公開の大原家本邸の内部が初公開されるのも見どころのひとつです。
早春の4日間だけの贅沢なひとときを、倉敷の風情豊かな街並みと共にご堪能ください。
会期:2015年3月1日(日) ~ 3月4日(水) 10:00 ~ 17:00
会場:大原家本邸 / 有隣荘(大原家旧別邸) / 大原美術館
《大原家本邸》
天領倉敷で綿仲買商を営み、幕末には庄屋を務めた大原家の邸宅。近世後期の倉敷町屋の典型的な特徴を備え、1971年には国の重要文化財に指定される。
《有隣荘(大原家旧別邸)》
大原孫三郎が病弱な妻を気遣い、1928年に建設した別邸。大原美術館などを手がけた薬師寺主計が、大学時代の師である伊東忠太のアドバイスも受けながら設計し、内外装には児島虎次郎の意見も取り入れ、和洋中が混成する独自のスタイルで知られている。1997年より年2回、春と秋に特別公開されている。
《大原美術館》
倉敷を基盤に幅広く活躍した事業家の大原孫三郎が、前年死去した画家児島虎次郎を記念して1930年に設立した、日本最初の西洋美術中心の私立美術館。長男の大原總一郎は、「美術館は生きて成長してゆくもの」という信念のもと、所蔵作品の拡充と展示場の増設を行い、東洋館(1970年)、児島虎次郎記念館(1981年)、分館地下展示室(1987年)などを相次いで完成させ、1991年には本館も大きく増設。