シュテーデル美術館所蔵:フェルメールとフランドル絵画展

栄華を極めた大航海時代のヨーロッパを、オランダ・フランドル絵画と共に振り返る展覧会。黄金期のダイナミズムを当時の巨匠の作品から感じとることができます。
ドイツのフランクフルトにあるシュテーデル美術館は、現在、およそ2,700点の絵画、600点の彫刻、100,000点の素描や版画作品を所蔵しており、ルネサンス期から現代美術にいたるまで、14〜21世紀の約700年にわたる西洋美術史を概観することができます。なかでも、オランダ・フランドル絵画のコレクションは質の高い作品が揃っており、国内外から非常に高い評価を得ています。今回はそのなかから選りすぐられた95点の絵画作品が展示されます。レンブラント、ルーベンス、フランス・ハルスの三巨匠の作品はもちろんのこと、歴史画と寓意画の章には、ヤン・ブリューゲル(子)の「楽園でのエヴァの創造」、肖像画の章には、フェルディナント・ボルの「若い男の肖像」、風俗画・室内画の章には、テル・ボルヒの「ワイングラスを持つ婦人」、風景画の章にはファン・ファルケンボルヒの「凍ったスヘルデ川とアントワープの景観」、ファン・ロイスダールの「滝のあるノルウェーの風景」、静物画の章には、ヤン・ブリューゲル(父)の工房「ガラスの花瓶に生けた花」など 、展示作品の内容は多彩です。とりわけ、東京で初公開となるフェルメールの傑作「地理学者」は、30数点しか確認されていないフェルメール作品の中でも、 2点しかない男性単身を描いた作品のひとつです。貴重な作品をぜひお見逃しなく。

2011年3月3日 – 2011年5月22日
場所 Bunkamura ザ・ミュージアム