ふじのくに⇄せかい演劇祭 (World Theatre Festival Shizuoka under Mt. Fuji) は、毎年「演劇で世界と静岡をつなぐ」というコンセプトで開催されており、国内外から5000 人以上もの観客が訪れる世界的にも注目を集めている日本最大級の演劇祭です。
Mefisto For Ever 写真:日置真光 |
今年は、ベルギーを代表する作家トム・ラノワ (Tom Lanoye) の戯曲「メフィストと呼ばれた男 (Mefisto For Ever)」を日本初上演します。本作品は、ドイツの作家クラウス・マン (Klaus Mann) が1936年に発表した小説「メフィスト(Mephisto)」を大胆に翻案したもので、ドイツ語およびフランス語に翻訳出版されています。
上演時間が3時間(予定)にも及ぶ本作は、静岡県舞台芸術センター(SPAC)の芸術総監督を務める宮城聰氏の演出およびSPACメンバー出演による新作であり、今演劇祭の目玉演目でもあります。
ヒットラー政権下、時代に翻弄される天才俳優の姿を通し、「芸術とは、劇場とは何か?」を問う社会派作品。ベルギー国内はもとより、ヨーロッパで高い評価を得ているラノワの舞台作品が、日本で堪能できる機会をお見逃しなく。
ふじのくに⇄せかい演劇祭
会期:2015年4月24日(金) ~ 5月6日(水)
公演タイトル:「メフィストと呼ばれた男(Mefisto For Ever)」/ トム・ラノワ作
日本語上演/英語字幕
上演時間:180分(予定)
公演日時:2015年4月24日(金)18:30、4月25日(土)13:00、4月26日(日)18:00
会場:静岡芸術劇場 Shizuoka Arts Theatre
トム・ラノワ ( Tom Lanoye)
1958年ベルギー・フランダースのシント・ニクラースに生まれる。1985年に「Een slagerszoon met een brilletje」で文壇デビュー。現在、アントワープと南アフリカのケープタウンを拠点に、小説、戯曲、詩など、多岐に渡る執筆活動を行う。2010年、当センター主催のフランダース文学翻訳セミナーのゲストとして初来日。2013年11月刊行の短編集「フランダースの声 現代ベルギー小説アンソロジー」には初期の短編作品が収録されており、ラノワ作品の日本語への翻訳はこれが初めてである。